今日も頭の体操を兼ねてフェルミ推定を行います。
本日のお題は、日本における「腕時計の市場規模」です。
最近は、スマートウォッチをつけている人を少し見るようになってきました。
ただ、やはり従来通りの時計をつけている人がほとんどですね。
スマートウォッチが参入した市場はどの程度なのか?
食い込んでいけるとすれば、やはり40歳より若い世代のような気もします。
まずは、腕時計全体の市場規模をイメージしてみたいとおもいます。
それでは推定を行っていきます。
推定
推定の結論を先に示すと、腕時計の市場規模は、約9,740億円と推定されました。
今回は、想定する市場を大きく4つに分けました。男性/女性とメイン用/趣味用です。
日本の人口を約1.26億人として、各年齢層の人口は2015年の実績値を使用しています。
各年齢層に対して、各パラメータを想定していきます。
4つの市場に分けてそれぞれ確認していきます。
男性_メイン用
メイン用とは、普段使用という意味で考えています。
まず、男性に関してメイン用を持っている人口比率を次のように仮定しました。0-9歳は10%(保育園/幼稚園児はほとんど時計を持たないが、小学生以上は60%くらいが持っているイメージ)、10-29歳は90%、それ以上の年齢層は95%としました。
買い替えの頻度については、0-19歳は5年に1個購入する頻度、それからだんだんと購入頻度が減ってくるように仮定しました。
このような仮定の下で、男性_メイン用の年間の販売個数は7.3百万個と推定されました。
平均価格は、0-9歳を5000円として、人と関わりが多い59歳までは見栄を張って行くと考え、その後の年齢層では平均価格が下がると仮定しました。
このような価格前提においては、男性_メイン用の市場規模は3,440億円と推定されました。
男性_趣味用
趣味用はおしゃれやコレクション的な用途の想定をしています。
趣味用の時計を持っている人は最大でも20%と仮定しました。
また、買い替え頻度は、短期的な節目をイメージして5年に1個購入すると考えました。
このような仮定の下で、男性_趣味用の年間の販売個数は2.7百万個と推定されました。
平均価格は、基本的にはメイン用の2倍の価格を想定しました。ただ若者はおしゃれ用途だと思うので、価格はメイン用と同等としています。
このような価格前提においては、男性_趣味用の市場規模は2,130億円と推定されました。
女性_メイン用
基本的な考え方は男性_メイン用と同じですが、男性よりも買い替え頻度を短くしています。これは、男性よりもおしゃれ的な要素を多く持っていると考えたからです。
このような仮定の下で、女性_メイン用の年間の販売個数9.2百万個と推定されました。
平均価格については、主婦層を考慮し男性よりも低めの値に設定しています。
このような価格前提においては、女性_メイン用の市場規模は3,010億円と推定されました。
女性_趣味用
基本的な考え方は男性_趣味用と同じですが、こちらにおいても男性よりも買い替え頻度を短くしています。
このような仮定の下で、女性_趣味用の年間の販売個数4.1百万個と推定されました。
平均価格については、女性_メイン用もおしゃれ用途に近い部分があると考えているので女性_メイン用と同等としました。
このような価格前提においては、女性_趣味用の市場規模は1,120億円と推定されました。
合計
上記4つの市場を合算すると、
腕時計の年間販売個数は、23.4百万個と推定されます
腕時計の市場規模は、約9,740億円と推定されます。
答え合わせ
最後に答え合わせをしてみます。
腕時計の市場規模を調べてみますと、次のようになりました。
2017年ウォッチの市場規模(推定)
数量:33.7百万個
実売金額:8,004億円
(一般社団法人 日本時計協会 より)
私の推定金額は9,740億円なので、実際は2割ほど小さい市場規模のようです。
私の推定販売数量は23.4百万個なので、私の推定では実際よりも30%ほど頻度を少な目に見積もったようです。
また、私の推定結果から算出した平均価格は41,696円ですが、
日本時計協会の推定結果から算出した平均価格は23,751円です。
私は2倍程度の高めの単価を想定していたようです。
大枠ではそこまで外れていませんが、中身としては大きく外していた事が分かりました。
これまで行った推定結果に興味のある方はこちらからどうぞ
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