今日も頭の体操を兼ねてフェルミ推定を行います。
本日のお題は、日本における「宿泊施設の客室数」です。
ここスポーツ界の組織のゴタゴタに関するニュース多いですね。
もしかしたら問題とされている方々もかつては組織関連の問題で苦しんだこともあるのかもしれませんが、それはそれとして、東京オリンピックで選手の方々が良い成績を残せるよう良い組織とムードを作っていってほしいですね。
それでは推定を行います。
推定
推定の結論を先に示すと、日本の宿泊施設の客室数は約350万室と推定されました。
今回の推定は、最も需要が大きくなる日を想定し、最大需要と供給能力(客室数)がほぼ等しいという仮定で考えています。
宿泊者の最大需要は?
日本においては、正月休みや盆休みが最も人々が移動する時期だとおもいます。
今回は、正月休み(5日間程度)を想定して最大需要を想定してみます。
まず、日本人の宿泊者について考えます。
正月休みには、帰省や旅行に行く人々が多くいます。仮に帰省する人口が3,000万人、国内旅行に行く人が1,000万人とします。
帰省する人は、距離が比較的遠い人たちが70%程度いるとして、さらにその中で宿泊をする人が50%程度いて、往路か復路のどちらかで1泊すると考えると、
1日当たり宿泊客数は210万人(3,000万人 × 70% × 50% ÷ 5日間)となります。
国内旅行に行く1,000万人は平均2泊の旅行をすると考えると、
1日当たり宿泊客数は400万人 (1,000万人 × 2泊分 ÷ 5日間)となります。
次に、近年増加している訪日外国人についても考えます。
現在およそ年間2,000万人の旅行者が来ていますが、平均的に4日間を日本のどこかで宿泊していると考えると、8,000万日分の宿泊需要があることになります。
仮に年間どのシーズンも均等に来日していると考えると、1日あたりで宿泊している訪日外国人は220万人(8,000万人 ÷ 365日)ということになります。
おそらく、ハイシーズンは料金が高いため平均より宿泊客は少ない事が予想されるので、ざっくり半分の100万人が正月休みの訪日外国人宿泊客と考えます。
日本人宿泊客と、訪日外国人宿泊客を足すと、
正月休みの1日当たり宿泊者は、約600万人(210万人 + 400万人 + 100万人)と推定されます。
客室数は?
客室数は次の関係で求められます。
客室数 = 宿泊者数 ÷ 1部屋あたりの宿泊者数
1部屋当たりの宿泊者数は、それぞれ次のように仮定しました。
日本人の帰省客:3人 (家族連れが多いため)
日本人の旅行客:2人 (1人旅もそれなりに増えるため)
訪日外国人旅行客:1.5人 (1人部屋が多いと想定)
この関係から、客室数を算出すると、336万室となります。
(210万人÷3 + 400万人÷2 + 100万人÷1.5)
正月休みとは言え、使用されない客室が全国で5%程度あると仮定して上乗せすると、
日本の宿泊施設の客室数は約350万室と推定されました。
答え合わせ
最後に答え合わせをします。
ネットで調べてみると、使えそうなデータはありました。
客室数
ホテル営業_客室数:698,378
旅館営業_客室数:850,071
簡易宿所_営業施設数:22,396
(厚生労働省 平成17年度 ホテル-旅館営業の施設数・客室数及び簡易宿所・下宿営業の施設数・許可・廃止・処分件数 より)
上記内容では、簡易宿所での客室数が出ていません。おそらくカプセルホテルのようなイメージだと思われるので、仮に1施設20人程度は宿泊できると仮定しそれを20部屋と考えると、約45万室程度と考えてみます。
したがって、すべての客室数は約200万室(ホテル70万室+旅館85万室+簡易45万室)前後ではないかと思います。
こちらでの推定結果は350万室なのでまずまずの結果になったと思います。
これまで行った推定結果に興味のある方はこちらからどうぞ
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