DIYの市場規模は?_推定12

フェルミ推定

今日も頭の体操を兼ねてフェルミ推定を行います。
本日のお題は日本における「DIYの市場規模」です。

私は休日にDIYをすることがあるのですが、ホームセンターはいつも混んでいます。
もちろん建築関係の業者さんもいるのですが、個人客らしき人達も多いです。
DIYは趣味と実益の要素を併せ持っているので、それなりの市場規模があるのではないかと思っています。

それでは推定を行います。

 

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推定

先に結論を示すと、日本のDIYの市場規模は約2,780億円と推定されました
詳細は下の表の通りです。

 

今回は、DIYを大きく2つに分けて推定を行いました。
1つ目は、棚や椅子などの小物DIYです。
2つ目は、家のリフォームなどの大物DIYです。

人口の前提は次の通りです。
日本の人口を1.2億人として、100歳までの10歳刻みの各年齢層に均等割りつけすると、1つの年齢層(10歳)あたり1,200万人の前提です。

小物DIY

まず、小物DIYを行う人口を考えてみます。
働き盛りの30~60歳が20%程度がDIYを行う人口比率と仮定し、その他の年齢層は20%よりは低めであると仮定します。
小物DIY人口は、世代別人口に先ほどの比率を掛けたものになります。
各世代別に人口を算出し合計すると、小物DIY人口は1,400万人となりました。

次に、小物DIYの市場規模を考えてみます。
市場規模 = 人口 × 回数 × 1回当たり材料費
という関係で求められます。

1年間あたりの小物DIY回数は、どの世代も1回と仮定します。
DIY1回あたりの材料費は、30~60歳が15,000円として、それ以外の年齢層は低めに見積もります。
各世代別に市場規模を算出し合計すると、小物DIYの市場規模は1,660億円と推定されました。

 

大物DIY

次に、大物DIYを行う人口を考えてみます。
大物DIYを行うのは、結婚して持ち家があり、かつ自分でリフォームなどを行う人だという前提で考えます。
つまり、 大物DIY人口 = 人口 × 持ち家比率 × リフォームDIY比率 ÷2 で求める事が出来るという前提とします。
※最後に2で割るのは世帯数に換算するためで、結婚する事により1世帯あたり2人の人がいると仮定しています。

持ち家比率は、20歳代で30%、そこから年齢層が上がるほど比率が高まり80%となる仮定としました。
また、自分でリフォームをする世帯の比率は、基本的にどの世代も一律15%と仮定しますが、70歳代以上の年齢層では、0%としました。
各世代別にDIY人口を算出し合計すると、大物DIY人口は280万人となりました。

次に、大物DIYの市場規模を考えてみます。
市場規模 = 人口 × 回数 × 1回当たり材料費
という関係で求められます。

1年間あたりの小物DIY回数は、どの世代も0.2回と考えます。(5年に1回ほどDIYリフォームを行う頻度)
DIY1回あたりの材料費は、20万円と仮定します。
各世代別に市場規模を算出し合計すると、大物DIYの市場規模は1,110億円と推定されました。

 

合計

小物DIYと大物DIYを合計すると、下記のような推定結果となりました。

DIY人口:1,720万人
市場規模:2,780億円

 

答え合わせ

最後に答え合わせをします。DIYの市場規模を検索してみても、ホームセンターの市場規模などしか結果が出てきません。また、想定している小物DIYや大物DIYの人口も出てきません。

公表されている別の数値からざっくり考えてみます。

「ホームセンター業界の競争環境変化と中期展望(みずほ銀行)」によりますと、ホームセンターの市場規模は約4兆円です。
そのうち、木材/塗料など住まい作りに関連する商材の売上構成比が約18%のようです。

DIYの材料になる物は、他の商品セグメントにも多少含まれていると考えられるので、4兆円の20%、ざっくり8,000億円がホームセンターのDIY関連の売上であるとします。

8,000億円の内、半分はプロ(業者)からの売上だとすると、約4,000億円が一般者(DIYをする人たち)からの売上になると考える事が出来ます。
もちろん、正しい数値ではありませんが、市場規模としては2,000億円~6,000億円の間くらいと考えて問題ないと思われます。

 

こちらの推定によるDIY市場規模は2,780億円でしたので、
ホームセンターの売上から推定したDIY市場規模4,000億円とはそれなりに近い数値であると言えそうです。

ざっくりした推定ですが、規模をとらえるという観点ではそれなりにOKだったといえそうです。

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