頭の体操としてフェルミ推定を行っていますが、市場規模を推定をするパターンは概ね決まっています。
それは、下のような関係です。
市場規模 = 年間の購入金額 × 顧客数
年間の購入金額:毎回かかる費用(車のガソリン代/釣りのエサ代)や、買い替えによってかかる費用(車の購入/釣りのリール購入)を考慮して推定します。
顧客数:年齢層別に顧客になりそうな比率を設定する必要があります。
つまり、市場の構造を計算式で表し、値を仮定する事によって市場規模を推定しています。
今回は「日本における1兆円の市場規模とはどのような数値的な意味を持つのか?」を改めて確認し、推定の基準として頭に入れておきたいと思います。
1兆円の市場規模とは?
市場規模 = 年間の購入金額 × 顧客数
という数式に様々な数値を代入して市場規模を計算してみます。
下のグラフはその結果であり、顧客数別の年間購入金額と市場規模の関係を示しています。
市場規模1兆円の位置に青い点線を引いています。
上のグラフから分かることではありますが、市場規模1兆円とは下記のような市場を意味します。
顧客数1000万人(日本人口の8%)が年間平均10万円を購入する市場
顧客数2000万人(日本人口の17%)が年間平均5万円を購入する市場
顧客数3000万人(日本人口の25%)が年間平均3.3万円を購入する市場
覚えやすいように下の関係を頭に入れておくと、ふとしたタイミングで応用がききそうです。
「顧客数1000万人(日本人口の8%)が年間10万円購入したら1兆円市場」
特に、日本語では異なる単位の数値を暗算でかけ合わせる時に混乱が起きやすいです。
基準を持っておくことは有効です。
例えばシャンプーの市場規模の場合
例えば、シャンプーの市場を推定するに当たって
「顧客数1000万人(日本人口の8%)が年間10万円購入したら1兆円市場」
という関係に次の2つの補正を加えてみます。
① 顧客数は1.2億人なので、市場規模を12倍補正する
② 1人当たり年間シャンプー代金を1000円とすると、市場規模を100分の1倍補正する
シャンプー市場規模 = 1兆円 × 12 ÷ 100 =1,200億円
実際にシャンプー市場を調べてみると1,400億円くらいなので、かなりラフな計算でもそれなりに合っているようです。
※もちろん 1.2億人×1000円 だけでも良いのですが、少し複雑な単位になると混乱するので
最後に
今回は、1兆円市場を構成する顧客数と年間購入額の関係について改めて考えてみました。
色んな場面で応用が効くという意味で、下の関係を覚えておきたいと思います。
「顧客数1000万人(日本人口の8%)が年間10万円購入したら1兆円市場」
この関係だけでなく、皆さんが普段よく扱う数値も関係性を暗記しておくと捗る事が多いと思います。
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