今日も頭の体操を兼ねてフェルミ推定を行います。
お題は「衣類クリーニングの市場規模」です。
ワイシャツは家で洗い、アイロンをかける事が出来ますが、スーツやコートなどはハードルが高いですね。
時代の流れ的に、スーツが少なくなっていますが、市場規模はどの程度なのでしょうか?
ざっくり見積もってみたいと思います。
それでは推定を行います。
推定
推定の結論を先に示すと、市場規模は約5,000億円と推定されました。
それでは、推定のための仮定を考えていきます。
日本の人口を1.2億人として、100歳までの10歳刻みの各年齢層に均等割りつけすると、
1つの年齢層(10歳)あたり1,200万人です。
次にクリーニングを大きく2つに分けます。
ワイシャツなどの毎日洗う服
スーツ/コートなどの定期的に洗う服
それぞれに対して、クリーニングを利用する割合と、年間クリーニング金額をを想定していきます。
ワイシャツなどの毎日洗う服
毎日洗う服でクリーニングを利用する割合は、
独身世代が多い20代が最も高いと仮定して15%とし、その後徐々に割合が低下するとしました。
そのように計算すると、毎日洗う服に関係するクリーニング人口は600万人となります。
次に、それぞれの年齢層が使う年間クリーニング金額を仮定します。
ワイシャツなどのクリーニング料金を平均200円として、年間200日利用した場合には40,000円となります。
毎日洗う服なので、どの年齢層も同様の金額とします。
クリーニング人口にクリーニング金額(単価)を掛けると、
市場規模が2,400億円と推定されます。
スーツ/コートなどの定期的に洗う服
スーツ/コートなど毎日洗う服でクリーニングを利用する割合は、
働く世代が最も高いと仮定して90%とし、それ以外の年齢層は50%としました。
そのように計算すると、スーツ/コートに関係するクリーニング人口は7,200万人となります。
次に、それぞれの年齢層が使う年間クリーニング金額を仮定します。
スーツ/コートなどのクリーニング料金を平均1,000円として、年間3~4着分利用した場合には3,000円~4,000円となります。
働く世代を4,000円として、それ以外の年齢層を3,000円とします。
クリーニング人口にクリーニング金額(単価)を掛けると、
市場規模が2,600億円と推定されます。
合計
ワイシャツなどとスーツ/コートなどクリーニング市場を合計すると、
約5,000億円となります。
答え合わせ
最後に、答え合わせをしてみます。
日本クリーニング新聞の「統計資料 ホームクリーニング総需要額の年別推移」によりますと、
2016年のクリーニング市場は3,767億円のようです。
こちらで推定した値は、5,000億円なので、3割ほど大きく推定してしまいました。
原因を調査してみると、ワイシャツの単価を200円と見積もっていましたが、
実際にはもう少し安く、平均で150円くらいのようです。
この単価差によって、600億円ほど大きく見積もってしまっています。
その他の要素も若干大目に見積もっている可能性がありそうですが、
あくまでも推定ですのでまずまずの結果になったと思います。
これまで行った推定結果に興味のある方はこちらからどうぞ
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