今日も頭の体操を兼ねてフェルミ推定を行います。
本日のお題は、日本における「花粉症薬の市場規模」です。
私は20歳くらいに花粉症を発症し、症状がだんだんひどくなってきています。
「私は花粉症薬業界を支えている一人である」という確かな実感があります。
今シーズンは1か月前くらいからやっと落ち着いた状況ですが、秋にはまた別の花粉に苦しまされると思われます。
感覚的には患者数が増えていそうなので、花粉症業界もしばらくは安泰そうですよね。
それでは推定を行っていきます。
推定
推定の結論を先に示すと、花粉症薬の市場規模は、約3,400億円と推定されました。
花粉症薬の市場を大きく二つに分けています。
花粉症薬の市場規模 = 病院処方の市場規模 + ドラッグストアでの市場規模
日本の人口を約1.26億人として、各年齢層の人口は2015年の実績値を使用しています。
各年齢層に対して、各パラメータを想定していきます。
花粉症の人の割合は、0-9歳は5人に1人の割合、10-19歳は4人に1人の割合、20以降の年齢層は3人に1人の割合で薬が必要なほどの花粉症がひどい患者がいることとして仮定しました。
また、年間で薬を飲む期間は、どの年齢層も平均90日としました。
短い人は60日くらいだと思います。私の場合は春と秋があるので長く、120日ほど薬を飲んでいると思います。
病院処方
花粉症の薬は基本的には病院で処方してもらう方が多いと思います。大きな理由は、ドラッグストアよりも安いからです。さらに保険証が効くためさらに安くなります。
そのため、0-59歳の年齢層のうち80%の患者さんは病院処方の薬を使うと仮定します。60歳以降の年齢層は時間的にも病院に行く人が多いと考え、90%の患者さんが病院処方の薬を使うと仮定しました。
1日分の薬代は、平均90円/日としました。私の場合はジェネリックでない薬で1日あたりざっくり30円に費用だと思います。これは3割負担となる健康保険に助けられているからで、実際の単価としては90円程度と思われます。
ジェネリックの場合や、目薬などを併用する人の事も考慮して、90円/日程度でしょう。
このような条件で考えますと、
病院処方の花粉症薬の市場規模は約2,700億円と推定されます。
ドラッグストア購入
ドラッグストアで購入する人の割合は、100%から病院処方の割合を引いたものになります。
また、1日分の薬代は病院処方より高く、120円/日程度でしょう。
このような条件で考えますと、
ドラッグストア購入の花粉症薬の市場規模は約700億円と推定されます。
合計
2つの市場を合計すると、
花粉症薬の市場規模は約3,400億円と推定されます。
答え合わせ
最後に答え合わせをしてみます。
花粉症の市場規模については、データがネット上で公開されていませんでした。
薬の市場規模は調査会社の腕の見せ所なのかもしれません。
「花粉症による経済損失は数千億円」と書かれているサイトもありましたので、何を根拠にしているかは分からないものの、こちらの3400億円とそこまではずれていないのかもしれません。
これまで行った推定結果に興味のある方はこちらからどうぞ
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