今日も頭の体操を兼ねてフェルミ推定を行います。
本日のお題は、日本における「傘の市場規模」です。
ここ数週間は雨が多いですね。
先日の台風では、強風で傘が裏返りました。
幸いにも傘は破損しなかったので、まだ使えそうで助かりました。
誰もが台風もいやがると思いきや、
傘関連企業にとっては1つのビジネス機会と言えそうです。
それでは推定を行ってみます。
推定
推定の結論を先に示すと、日本の傘の市場規模は、1368億円と推定されました。
今回は、傘の市場を大きく2つに分けて推定しています。
傘の市場規模 = 通常傘市場 + 折り畳み傘市場
それぞれについて確認していきます。
通常傘市場
男性と女性の人口をそれぞれ6000万人とします。
男性/女性のそれぞれにおいて、目的別に推定します。
また、通常傘には企業などの貸出し用傘もあるので合わせて推定します。
雨よけ用の通常傘保有率は、男女それぞれ90%とします。
日よけ用の通常傘保有率は、男性5%、女性60%とします。
貸出し用の通常傘保有率は、男女合算で10%とします。
雨よけ用の通常傘購入スパンは、男性で1年/回、女性は2年/回とします。男性の方がビニール傘を使用する人が多く、無くしたり壊したりする確率が高いという想定です。
日よけ用の通常傘購入スパンは、男女それぞれ3年/回とします。そもそも使用頻度が低いため、無くしたり壊したりする確率が低いという想定です。
貸出し用の通常傘購入スパンは、1年/回とします。こちらもビニール傘が多く壊れやすい事、また盗難に合う確率が高いという想定です。
【本数 = 人口 × 保有率 ÷ 購入スパン】なので
通常傘の年間販売本数は、1.06億本と推定されます。
次に、平均単価を考えます。
雨よけ用の通常傘の平均単価は、男性800円、女性1000円とします。ビニール傘が500円前後で、しっかりした傘が5000円くらいの価格レンジが存在するが、ビニール傘の比率が高いと想定しています。
日よけ用の通常傘の平均単価は、男性1500円、女性1500とします。日よけ用の傘は雨よけ用よりもデザイン性が高いイメージあるので、少し高めに想定しましす。
貸出し用の通常傘の平均単価は、男性800円と同等とします。
それぞれの販売本数に、平均単価を掛けると、
通常傘の市場規模は、993億円と推定されます。
折り畳み傘市場
折り畳み傘も、通常傘と同様に推定します。
詳細は割愛しますが、想定として下記要素を考慮しました。
・保有率は通常傘よりも低い事。
・買い替えスパンも通常傘より長い事。
・ビニール傘が無い分、平均単価が高い事。
推定結果は、下記の通りです。
折り畳み傘の年間販売本数:0.25億本
折り畳み傘の市場規模:375億円
合計
以上、通常傘と折り畳み傘のそれぞれの販売本数と市場規模を推定しました。
合計は下記の通りです。
傘の年間販売本数:1.31億本
傘の市場規模:1368億円
答え合わせ
最後に答え合わせをしてみます。
インターネットで調べてみても、確からしい統計値はありません。
いくつかのデータを使って答え合わせをする必要がありました。
プレジデントオンラインによると・・・
日本における傘の年間販売数は、1.3億本。
のようです。
また、ウェザーニュースによると・・・
2008年の「全国傘調査」における、日本国内の平均購入金額は1,752円。
のようです。
これらの情報を合わせて考えると、
日本の傘市場の実際規模は、約2278億円前後と思われます。
(1.3億本 × 1752円=2278億円)
こちらの推定結果は1368億円なので、実際より40%ほど小さく推定した事になります。
推定における年間販売本数は、1.31億本となり実際とほぼ同等でした。
※各パラメータが正しいわけではないです。
一方、平均単価を1000円程度で想定だったので、こちらを低めに見積もってしまったようです。
意外とみなさん高い傘を買っているんですね。
これまで行った推定結果に興味のある方はこちらからどうぞ
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