自動車教習所の数は?_推定34

フェルミ推定

今日も頭の体操を兼ねてフェルミ推定を行います。
本日のお題は、日本における「自動車教習所の数」です。

 

先日プールに車で向かっている時に、目の前で路上教習をしている車が走っていました。
少し車間距離を取って、恐らく仮免で路上に出ているであろう若者を焦らせないように注意しましたが、「自分にもこんな時期があったなあ」と懐かしく思いました。

8月から9月は大学生の夏休みと重なり、教習所に活気がある季節ではないかと思います。
ただ、日本は人口自体が減少局面に突入し、さらに「若者の車離れ」などと言われ、
自動車教習所関係の事業は、環境が厳しくなる一方ではないかとも思っています。

教習所はいくつあるのか?
ふと思ったので題材にしてみました。
それでは推定を行います。

 

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推定

推定の結論を先に示すと、日本の自動車教習所の数は約1,300校と推定されました。

 

今回の推定は、最も需要が大きくなる日を想定し、最大需要と供給能力(客室数)がほぼ等しいという仮定で考えています。

教習所に通う最大の生徒数は?

教習所は夏休みが最も混雑すると考えます。そしてその混雑の原因は、専門学校や大学へ通う18歳~22歳くらいの生徒が殺到する事だと思います。
私も大学生の夏休みに免許を取った事を覚えています。

8月から9月は専門学校生や大学生がメインの生徒と考えて、教習所に通う最大生徒数を考えてみます。

18歳~22歳の1学年あたりの人口を100万人と仮定すると、18歳~22歳で400万人の人口がいます。このうち8割にあたる320万人が4年間のどこかで普通自動車免許を取得すると考えます。平均すると1年間に80万人の教習生が教習所に通うことになります。
※バイクや大型免許などは、メインではないので無視します。

普通自動車免許の取得に平均20日間通うとすれば、1年間で延べ1600万人の教習生需要があると考えられます。
これを365日で割ると、学生だけではありますが、平均で1日あたり4.3万人の教習生需要が日本全体で存在することになります。

夏休みシーズンは特に混んでいると考え、平均の約2倍の1日あたり8万人の学生による教習生生徒数がいると考えました。

教習所の数は?

教習生は1日当たり平均2コマの授業を受けると考えると、夏休み中は1日当たり延べ16万人・コマの授業を行う必要があります。

夜間も併せて、教習所が1日で設定可能なコマ数を7コマと仮定すると、1コマ当たりで対応可能な生徒数は、2.2万人となります。(16万人・コマ ÷ 7コマ)

教習所で保有する教習用自動車数を平均20台と仮定すると、上記生徒に対応可能な教習所の数が算出できます。

教習所の数 = 2.2万人 ÷ 20台/校 = 1,100校

実際には、夏休みにおいても学生以外の教習生がいると考えられるため1割程度上乗せし、さらに地方の教習所には、稼働率のゆとりがあることを考慮し、さらに1割程度の数を上乗せすると、
日本の教習所の数は約1,300校と推定されました。

 

答え合わせ

最後に答え合わせをしてみます。

自動車教習所の数

平成29年度:1,279所
(全日本指定自動車教習所協会連合会 平成29年度事業報告(要旨)より)

こちらの推定結果では約1,300所だったので、結果としては良かったです。

少し細かい部分を見てみます。
上記報告書(要旨)では、平成29年中の教習所卒業生は153万人のようです。普通自動車免許の教習生が何人かは記載されていませんが、100万から140万人程度でしょうか。
今回は学生の年間生徒数を80万人とみていますので、学生生徒数をもう少し多めに見てもよかったかもしれません。

また、今回の推定では、必要な授業コマ数を40コマ(2コマ × 20日)とみていましたが、実際には実技と学科で60コマ程度が必要なようです。
かなり前の出来事なので細かい部分の設定はざっくりしています。

このあたりを考えると、1日あたり1日平均3コマくらい受けているのが実際の平均値なのかもしれませんね。

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