米農家の人口は?_推定24

フェルミ推定

今日も頭の体操を兼ねてフェルミ推定を行います。
本日のお題は、日本における「米農家の人口」です。
ここには、兼業農家の人も含みます。

前回は、お米の市場規模を推定しました。

お米の市場規模は?_推定23
今日も頭の体操を兼ねてフェルミ推定を行います。 本日のお題は、日本における「お米の市場規模」です。 ほぼ毎日食べるお米ですが、人口減少や食の欧米化などで規模は縮小しているのではないかと思います。現状の規模はどのくらいかな?とふと思っ...

 

今回は、その数値を元にざっくりと推定を行います。

 

スポンサーリンク

推定

推定の結論を先に示すと、日本の米農家の人口は、29.0万人と推定されました。

 

農家の人数は下記の関係で求めます。

米農家の人数  = (米農家の売上高 – 経費) ÷ 米農家の年収

それぞれの項目について推定していきます。

米農家の売上高

調査会社が公表している米の市場規模は、「米飯市場規模(小売金額ベース)は、2兆3,708億円」となっています。

消費者に届くまでに、スーパーと農協が中間マージンを取っていると考えます。

スーパーの中間マージンを30%と仮定すると、
農協の売上は、1兆6,596億円となります。

農協の中間マージンを30%と仮定すると、
米農家の売上は、1兆1,617億円となります。

米農家の経費

米農家は、米農家の売上の中で経費(農機具や土地代やその他経費)と自分の収入をやりくりする必要があります。

仮に米農家の売上高経費率を30%とすると、
米農家の経費は、3,485億円となります。

米農家の年収

専業農家の米による収入は、400万円であると仮定します。
一方、兼業農家の米による収入は150万円だと仮定します。

専業農家と兼業農家の比率が半分ずつだとすれば、
米農家の平均収入は、約280万円となります。

米農家の人口

米農家の人口  = (米農家の売上高 – 経費) ÷ 米農家の年収

という関係に上で推定した値を当てはめます。

米農家の人数 = (1兆1,617億円 - 3,485億円) ÷ 280万円

 

結果としては、米農家の人口は、29.0万人と推定されました。

 

答え合わせ

最後に答え合わせをしてみます。

 

農林水産省の「米をめぐる関係資料」によりますと、

販売目的で作付した農家数は、平成27年で93.9万戸

となります。
作付面積別の農家比率は、次のようになっています。

1ha以下:70.3%
1-3ha:22.2%
3-5ha:3.8%
5ha以上:3.7%

 

私の推定結果では、29.0万戸だったので、1/3程度で小さく見積もっていたようです。

 

原因は、農家の平均年収を280万円と見積もった事が主要因と思われます。
1haあたりの米の収穫量は、5000kgくらいのようです。
仮に農家にとっての売上単価が200円/kgとすれば、1haで100万円の売上になります。

作付面積1ha以下の農家が70%という事なので、米農家全体での平均年収も100万円前後になるのではないかと思います。

仮に、平均年収100万円だとした場合には、
農家の人数は81.0万戸程度まで引き上がるようです。

兼業農家が多いという事なのでしょうね。

コメント

タイトルとURLをコピーしました